[49] 夏休み、忘れもの 2005/09/09 15:39:38 

9月、新学期。
合唱盛りだくさんの夏は、その慌しさゆえに一気に過ぎ去った感じがします。
次のステージは関西合唱コンクール。夏のスケジュールが立て込んでいたので秋のコンクール準備がずいぶん遅れてしまいました。
選曲。迷いに迷いました。やっぱり優柔不断だわ・・・。
課題曲はMoutonに決めていたんだけど、某合唱団の演奏会を聴いて8月に突然、Brahmsに変更。楽譜見たときは6声だし、音楽もちょっと重い感じだし、って思ってたんだけど、もう一度、ロマン派が歌いたくなりまして。シェンヌのみなさんには、心からごめんなさい。と言ったその口が2週間後には「自由曲変更」を告げていた・・・。
前から歌いたかったシュミットのモテット。演奏時間の都合で泣く泣く諦めることになりました。重ねてごめんなさい。
代わりの曲は・・・ま、これも結構いいかも。ね、いいよね、これも・・・ね?
そんなこんなで、今は週3回の練習を強いられることになったシェンヌのみなさん。
とってもごめんなさい。。。

遅れを取り戻すためにも、という理由で7年ぶりに2泊3日の合宿をしました。合宿は集まらないと意味がないし、逆にテンション下がってしまうこともあるし、と心配していましたが、ピーク時にはほぼ全員が集まることができて、とても充実していました。時間をたっぷりかけてできる練習は、普段の練習では出来ないこともできてとってもラッキー!一人ひとりの声を聴いてアドバイスできたし、ディクション練習もたっぷりできました。
10月下旬に団内のアンサンブル発表会を予定していますが、やはり団員数が何人になっても一人ひとりの声の影響力って大切に考えていかないとな、って思います。
新しく入ってくれたメンバーの声を一度もじっくり聴けなくて今まできたことを後悔したし、大丈夫だろうと安心しすぎて古くからのメンバーの声をチェックを怠っていたことも反省しないと・・・。うちはボイトレを置いていないから、練習時間内で声作りの時間を捻出することの難しさはあるんだけれど、それは私がすべてのパート練習に入ることで解決するはず。
人数が増えて、本番の数も増えて見失っているものがきっとある。今がそのチェックのときだなと思います。今すぐでもできること。時間がかかってもしなければならないこと。
ステージの数を減らしてでも取り組まなければならないことがきっとあると思います。
目指すものを追いかけて、足元が見えなくなる・・・スランプ。
「でも、気付くことができてよかった。」と思えるように頑張らんとね。

そうそう、お盆に出雲で聴いたJuriの演奏。人数からは到底想像できない圧倒的な響き量。観客一人ひとりに対して歌っているのでは、と思えるほどの直接的な説得力。そして指揮者藤井先生の右手に絡みつくような指揮と音楽の見事な一体感、そしてその濃密なこと。昔、コンクールで聴いて以来でしたが、やはり今回も胸の奥が局所的に熱くなる感覚を体験しました。形容のしかたはもっともっとあるんだろうけど、わたしはその言葉を持ち合わせません。でも聴き終えたあとの、すぐにもう一度出会いたいような、それでいて何だか少し切ないような、そんな初恋にも似た気分にさせてくれる合唱団を私は他に知りません。「目標」にするのも憚られる、あれはまさしく「鑑賞」するための音楽です。

・・・夏休み、終わっちゃったな。子供の頃の思い出はなぜか夏休みの情景が多く、8月の終わり頃になるとちょっとだけノスタルジックになっちゃう。そう思っていたら、とあるHPの掲示板に、昔コンクールで安積女子が課題曲で歌った「忘れもの」のことが書いてあった。懐かしいなと思って探してみたらCDはすぐに見つかって、聴いてみました。
思い出は美しく作り上げてしまうけど、CDから流れるその音は当時のまんま。
逆にその音楽を聴いて美しくない記憶までも蘇る。心の奥底に写りこんだ音楽。
誰かの胸の奥底にいつまでも残る、いつかそんな演奏がしてみたいな。

安積女子の歌声が少し幼く聴こえる・・・田中瑤子先生のピアノ・・・。目の奥が熱くなる・・・。

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