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[68]演奏会を終えて(2007/06/01 14:53:10)
5月の演奏会が終わったあとは、しばらくゆっくり・・・ということにはならず、まさにこれからがシーズンの到来!って感じになってきます。
演奏会まで張っていた緊張感がそのまま緩むことなく次のステージへと繋げていけることは意味のあることだと思います。

さて演奏会での演奏。曲数を思い切って絞った割には全体的にやや「散漫」な出来となったように思います。
練習計画が甘かったのかなあ。いやー本当に恥ずかしい話、方舟の方舟であんなに苦戦するとは思わなかった。いかに普段から「雰囲気だけ」で歌っているかってことだと思う。
結果、練習、リハーサルでの時間配分に失敗し方舟の第1〜3曲のより深い音楽の掘り下げが不足したように感じます。

1ステージは毎年に比べれば落ち着いた状態で演奏できました。ただしピツェッティはイメージ通りに音楽を構築できなかった・・・。SATBBの編成なんですが、Tなしの4声で歌う箇所が多く、内声のつながりがかい離しちゃってBがダブつく感じになってしまいました。Brとしての音色がより内声に近づくことが必要なのだ、きっと。

2ステはブラームス。ピッチの悪さは相変わらず。和声としての音程だけでなく、旋律としての正しい音程感を身に付けないと、結果としてフレーズのピークやカデンツの和音のハマリに説得力がなくなってしまう。No,1のコラールは思うように鳴らない演奏になってしまって後悔・・・。よほどしっかり歌ってもここだけアルトが聞こえない。
No,2の4番、穏やかな楽章では4つのライン、それぞれが極限まで生かされたポリフォニックな祈りの音楽。特にアルトの旋律はすばらしい。「ああ、クラシック音楽なんだ!」と分かりきったことを思い知らされます。しかし、だからこそもっと言葉のレガートを徹底しないと。

結局、演奏会後に録音を何度も聞いて「粗探し」をするわけですが、演奏する立場で聞くポイントは、聴いてくださる方のそれとは当然食い違います。
しかし「すごく感動した」という感想などを頂いて、しかしそれでも自分たちは「演奏後に」聞く「録音された演奏」の方を信じようとする姿勢は如何なものかと感じてしまった。
自分たちの演奏を客席で聞くことはできない。それならもっと「客席の反応」をダイレクトに感じようとすることも必要なのではないかと。

演奏後に仲間と酒を飲みながら録音を聞いてああだこうだと論じあう楽しさは確かにあるけれど、私たちは素人ながら演奏者なのだから、その絶対的な聞き手としての「聴衆」に向かって、もっと刹那的に自分たちの音楽を信じて発することの必要性について考えてみるべきなのではないだろうか。

これ宿題にしましょう。時間かかってもいいから、ね。


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