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[38]求めるべき音(2004/10/20 16:44:35)
今年10個目の台風上陸。毎週のように警報が発令されて、学校では生徒は自宅待機。喜んでいる生徒も多いけど、奈良、特に北部は盆地になっていて気象災害の少ない地域なので、本当の恐ろしさを知らないのです。
奈良って そういうところなのです。

先週、パソコンがクラッシュしてしまい、修理に出しましたが、まだ戻らない。こんな経験初めてなんだけど、特に仕事で使っているわけでもないのに、使えないとなんだか不安・・・。ケータイを忘れてきて落ち着かない「ケータイ依存症」と同じようなものなのかも。
で、しばらく書けなかったので、まとめて書きます。

[関西合唱コンクール]10/10 池田市民会館
ありがたいことに「シード演奏」 なるものを経験させて頂きました。この日は午前に職場の部があって、引き続き一般B、そして一般Aの演奏と続きました。審査員の先生方が別室で審査をされている間の時間を利用して(?)シード団体の演奏。この日のシード演奏は3団体で、まず最初が松下中央、2番目が住友金属、そして最後がシェンヌでした。
職場の部、全国大会不動の1,2位団体のあとに演奏するというのは、はっきり言ってプレッシャーがかかりました。それぞれ100人と50人という人数で、シェンヌがショボく聞こえるのは間違いなく、審査発表待ちの、ほぼ満席の客席に、またもビビって・・・。それでもシェンヌらしい(いろんな意味で)演奏を心がけました。
が、練習でできないことは、やはり本番でもできるわけがなく、
「あ、やっぱり・・・」「あ、ここも・・・あ、ここも」と不安だらけの演奏。コンクールなんだけど順位はつかないわけですが、打ち上げだけはほぼ全員参加で、そこそこの盛り上がり。「全国に向けてがんばろう」の団長のことばもありました。で、やっぱり翌週の練習への出席率は低かったね。
さすが、シェンヌ!  って、ねえ君たち。そんなところでシェンヌらしさを発揮するもんじゃありません!!めっ!!

当日直前の練習のためにすべての団体の演奏を聴くことはできませんでしたが、聴いた中ではOutsiderの演奏がすばらしかった。2年前に聴いたときの柔らかさや、大人の歌い回しはなかったけれど、それでも歌心たっぷりに、男声だけでもこんなにつややかにうたえるんだ、みたいな感じで、すごくよかったです。
最近、メキメキ実力をつけてこられているアンサンブルキアーラや、昨年、全国でご一緒した、創価男声は残念ながら聴けなかったのですが、とてもよい演奏をされたようです。
そして、今年Aの代表となった、アンサンブルVine!
当日の録音を聴きたかったのに、当日売りの音源はすべて売り切れ。何とかメンバーさんに録音を聴かせてもらった、うちの副団長はあまりの完成度の高さに驚いたようです。わずか10回の練習だけなのだそうですが、メンバーの質の高さ、そして何より、指揮者伊東さんの存在の大きさ!すごい!!

(練習の)質より量で勝負するシェンヌが、全国までにできることは・・・。
やっぱり、量を増やすこと、かなあ。哀しい・・・。

[リガ室内合唱団アヴェ・ソル]10/15 NHK大阪ホール
アヴェ・ソルが前回来日したとき、京都でその演奏を聴きました。もう一度聴きたい、ということもなかったので、今回は別にいいか・・・、と思っていたのですが、どこかのHPに「聴かなきゃ損」みたいに書いてあったので、じゃあ、ということで急遽、当日券で聴きに行ってきました。
はっきり言って抜群にいい声じゃないんですよね。テクニック的にも・・・。ソロを聴いても「すごいっ!」とは思わないし、特に男声はテナーは薄い感じだし、ベースも軽いんじゃない?パート間の声のブレンド感はすばらしいけど、それはむしろアマチュア的かもしれない。
そう、結構どこにでもありそうな素朴な合唱団でした。

しかーしっ! いやー感激しました。いや感動しました。

「歌が そこにある」
それを感じた瞬間、心が震えました。
当然、声もテクニックもあるから伝わるんだろうけれど、それを感じさせない・・・、いや、それを超えたところで生まれる感覚。

不覚にも、音楽を聴いて、生涯5回目の涙を流してしまいました。

[全日本合唱コンクール 高校の部]10/30 東京・府中
高校の全国大会を聴きに行くのは今年で何度目になるのかなあ。大学1年から毎年だから、えーっと、今年で23年目か。
このコンクールを聴いて高校の先生になろうと思ったし、今でも生徒を引き連れて全国のステージで歌ってみたいという夢は持ち続けています。

一般の合唱と違う、その作り込まれた音楽は、時に一種の息苦しさを覚えますが、ピュアな感性がほとばしる、その一瞬を見つけたときは、耳からつながる心が、底のほうから透明になるのを感じ、素直に感動します。
普段、シェンヌでは決して聴けない(にごりのない?)音を求めて、今年も聴きに行ってきます。
ただ、そのためにシェンヌの大切な練習をお休みしてしまいます。ごめんなさい。
年に1回だけのお休みだから、ゆるして、ね。


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